第十五回ふわふわラジオ(3)
3
上「ランダム封入と言えばさ」
柴「嫌なところに食いつきましたね」
上「TCGとかソシャゲのガチャってよく消費者庁に怒られないよね」
柴「あれ、やってることは購入じゃなくてギャンブルですからね……」
上「怒るべきお役所が違うってこと?」
柴「多分? でもパチンコや競馬が特例として許可される国、その名も日本ですから、ガチャという微妙な立ち位置の物も大きく扱いはしないんでしょうねえ」
上「まあガチャも勿論あれだけど、TCGあるじゃん? パック購入時にギャンブルするのもそうだけどさ、あたしとしてはカドショの存在が気になって」
柴「カードショップですか?」
上「転売では?」
柴「あー」
上「カードに限らず、古本屋に古着屋といったリサイクルショップ、骨とう品、それと転売の違いって何? っていう。あたしは転売滅ぼすべし慈悲はない思考だけど、どこまでを転売として扱うんだろう?」
柴「その辺の基準を示せないから、国としても強く規制できないんじゃないですかねえ」
上「1日限りのライブチケットを転売するのは悪だけど1日限定配布だった本を転売するのは悪と言うのか? 限定じゃなければいいのか? 難しいわよね」
柴「個人的には、原価より高く売ってるのは全部滅ぼしたいところですけどね。他人の作品でてめーが得をするな、と」
上「心理的にとかシステム的には勿論違うけど、合理的にだけ見れば、運営から直接販売を委託されて販売してるチケット店から買うのも転売ヤーから買うのも同じチケットだと言えちゃうからねー。やっぱ基準、これはいいこれは駄目! ってのを国とか偉いとこで出してほしいわよね。何事も」
柴「難しいですねえこの問題は」
上「ま、それだけ」
柴「そうでしたか」
上「さて、次の話題、なんかある?」
柴「ありますのよ、特大のが」
上「マジで?」
柴「この番組についてです」
上「なにそれ、番組終了?」
柴「似たようなものです」
上「えっうっそ、それは困る。でも終了ではないのね……あー、月一とかになる?」
柴「そんな感じですね。来週から、隔週放送になるらしいんですよ」
上「えーまじか、そんなに需要無かったか」
柴「まあ聴取率もそんなにとれてなかったですが、一番問題だったのはあまりにもおたよりが来ないことですよね」
上「完璧に理解したわ。素通り状態だったもんね」
柴「そうです。番組スタッフサイドも協議の結果、話題の無さがどうしようもねえと判断したというわけですね」
上「話すことなさ過ぎてアニメの話ばっかしてたもんね」
柴「まあ、それはそれで僕らは楽しいですが」
上「そっかー。じゃ、次会うのは再来週ということで。今後もまたよろしくね柴山さん」
柴「ええ、そうですね。じゃ、次のおたより行きますか」
上「え?」
柴「どうしましたか」
上「終わる流れだったじゃん?」
柴「何言ってんですか。まだ時間残ってるでしょ、次のトークテーマ行きますよ」
上「番組の! 構成! 聴取率とれないのはそういうとこもあると思うぞスタッフども!」
柴「はいはい、騒がない騒がない。PN『シェークもシェイクもシェーキも美味い』さんからのおたよりです」
上「あたしも好きだよシェーク」
柴「『上崎さん、柴山さん、聞いてくださいよ! 私の地元が秋田県なんですけどね!』」
上「マジで身内ばっかだなこのラジオ……」
柴「同じ県の出身者を身内って一括りにするの地方民あるあるですよね」
上「まあ、衰退する地元を離れた地からも互いに盛り上げていく同志であるからね。生まれも育ちも就職も、発展し続けていく都市住まいさんには分からないでしょーなあ!」
柴「軽い気持ちのあるあるネタに辺りが強いなあ……えーと、『うちの近くにもミスドがあるんですが、シェークを売っていないんです! これって地方差別じゃないですか!』ですって」
上「あー、もしかして、同じ地域に住んでたまである? いや秋田県内には点在してそうだな……」
柴「シェークの無いミスタードーナツが、ですか?」
上「そーよ。特に、特殊な機会を使うらしきシェークに多いんだけどね、チェーン店舗でありながら一部お取り扱いしていない店舗ってのがあったりするのよファストフード」
柴「えー、そうなんですね」
上「これが都心部であれば、正直一店舗で扱ってない商品があっても大した違いは無いのよ。ちょっと歩けば別の店あるんだもの。でもね、地方でのそれは深刻でね、だって市区町村一つにつき一店舗あればいい方なんだもんチェーン店、そこにシェークが無いということは隣町まで行かないと無いってことだよ」
柴「そして隣町にも置いてない、と」
上「シェーク飲みに秋田市まで通えってか!」
柴「ぼく田舎住めないですわ」
上「で、一番気に食わないのはさ」
柴「ええまだあるんですか?」
上「シェークやってないのにタピオカ売ってんのよ。何が! タピオカだ! いらんわそんなん!」
柴「まあ、そこら辺は好みの問題ですし。好きな人もいるかもしれないじゃないですか」
上「そんな流行ものだけ都会にかぶれてどーすんねん! タピオカは! 東京で飲めばいいの! 秋田にいるときも飲みたいものはシェークなの! 分かる!?」
柴「すごい理不尽な怒り方してるのはよくわかります」
上「まあ、なんだかんだ言っても、いくつかの市町村にあるだけ優秀だけどねミスド。ロッテリアはマジで秋田市にしか無いからね。シェーキどころの話じゃないわ」
柴「僕、田舎には住めないですわ……」
上「そんなわけで今度こそお時間ですな」
柴「そうですねえ」
上「寂しくなるわね……」
柴「いや、終わるみたいなテンション」
上「まーいーか。えー、当番組ではおたよりとかを募集していまーす」
柴「オープニングで流すリクエスト曲や、フリートークの時に扱ってほしいネタ、聞いてほしいお悩みなどなんでもオッケーです」
上「ただ、番組コンセプトとして、ふわふわな知識をもとにふわふわなトークをしてふわふわした結論を出すっていうモノなので、ご期待通りの返事はできないかもしれません! けどね!」
柴「それでもいいって人、是非お待ちしてます」
上「初めてじゃない? こんなちゃんと宣伝したの」
柴「ちょくちょく忘れたし、時間なくてできなかったりしましたからねえ」
上「おたよりが全然集まってないのはこちらの努力が足りてなかったからでは?」
柴「都合の悪い真実に上崎さんが辿り着く前に今週はここまで! ではまた再・来週!」
上「ちゃんと今後も聞いてね! ばいなーら!」
(ED)
(曲)「番組テーマソング(MAN WITH A MISSION)」
※番組のトップページはこちら