ポっと出に敗れる

「ふわふわラジオ」を連載しています。

第八回ふわふわラジオ(1)

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』

 

「皆さんこんばんは! 今週もやっていきますよー『ふわふわラジオ』! MCの上崎茜(CV.茅野愛衣)です!」

「こんばんは。柴山蒼汰です」

「聞いて柴山さん。最近ね、日が長いと思わない?」

「え、ああ、そうですね。19時とかまだ外が明るくて、時間間隔がおかしくなってる感じがします」

「あたしもそうだったんだけどさ、こないだ、夏至だったんだって! どうするもう夏終わっちゃったよ!」

「いやまあそうはならないと思いますけど、確かに、日が短くなっていくと冬に近づいている気にはなるかもですね」

「でしょー? 先週そろそろ夏だな、とか話してたのにこの急展開。先週時点で夏至のこと把握してたらこうはならなかったのかな……そんな感じの第八回、はじまり!」

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』

(CM)

(曲)「PERFECT SYMPHONY(立花響×風鳴翼×雪音クリス×マリア・カデンツァヴナ・イヴ×暁切歌×月読調×キャロル・マールス・ディーンハイム)」

 

「うわあ、あたしこれフルで聞くの初めてだわ」

「それ以前に、知ってるんですね」

「アニソンでしょ? 『戦姫絶唱シンフォギア』の、シリーズラストバトルで流れた曲」

「おお、詳しい。そうです、シリーズ5期『XV(エクシヴ)』の最終話、OP無しで始まった冒頭から、主人公たちがラスボスに戦いを挑むシーン。過去作では敵同士だったこともある7人が団結し歌う、切札とも言える曲がこれなんです」

「オタク特有の早口が出るくらい詳しい……」

「まああのシリーズは全男の子が好きですからね。その中でも屈指の名シーンともなればアツく語れちゃいますよ」

「全男の子って、いやちょっと分かるけど」

「戦う女の子、変身シーン、メカ要素、かっこいいオトナ達、勇気と根性、アツいバトルシーン、トラウマを乗り越え、心の傷を友が癒して、戦いを通して心を通わせ昨日の敵は今日の友、死んでいった仲間の遺した新たな力、敵に乗っ取られた大切な人、地球規模のスケールに神との戦い……」

「寧ろなんかやってない王道展開ある?」

「無いんじゃないですかね。それら全部が、独創的な世界観設定もあってパクリに見えるところ皆無って言う。もうほんと素晴らしい作品でしたよ」

「うん、まあ、わかるけどね。あたしも見てたし。取り敢えずおたより紹介してくれる?」

「はい、そうですね。PN『焼却された思い出』さんからのリクエスト」

「お前、ここにいたのか……そして分かんない人のほう多いでしょそのネタ」

「ガチ、の人ですね。えー、『上崎さん、柴山さん、シンシンシンフォギア~』」

「こんばんは、送るラジオ間違えてますよ。いや徹底的だな!」

「『上崎さんがアニソンでもいいって言ってたので、この曲をリクエストします』」

「成程、あたしのせいか」

「まあまあ。『上崎さんは聞いたことあるかな? 柴山さんはきっとCDも持っていることでしょうけど、知らない人にも是非知ってほしいかっこいい曲です』」

「まあうん、かっこいいことは認めるよ。曲は悪くないね、どちらかというと柴山さんに話題を提供したってのが罪だね」

「ええー。まああとは『是非採用お願いします!』ってことでしたけど」

「あー、大丈夫大丈夫! このラジオ未だに殆ど曲のリクエスト来ないから、どんどん採用してってますよ。そう言ってるとイロモノばっか送られてきそうだけど!」

「イロモノは失礼ですよ……まあでも、よくこの曲を選びましたね」

「そういえば、焼却された思い出さん……長いわ。焼却さんが言ってたけどさー」

「そっち略すんですか」

「文句言わない。で、CDがどうとかって言ってたけどさ。たしかこの曲、CDも配信もしてないよね? だからフルバージョン聞いたことなかった、と、思うんだけど」

「お、もしかしてキャラクターソングとかも買う派でしたか」

「まあ、ほんとに曲がかっこいいアニメだからね。水樹奈々さんが歌う主題歌も好きだし、気に入ったいくつかは買って、ウォークマンに入れてるんだけど。確か、デュエット曲とか幾つかは、調べても出てこなかったと思うんだよ」

「それは調査不足でしたね。この曲含め幾つかは、BD/DVDを買うと聞けますよ」

「え、ブルーレイ……円盤? なんの?」

「アニメの」

「アニメの円盤にCDがついてくるの?」

「そうです。一巻当たり2曲くらい入ってきます。君も円盤コンプリートして名曲をコンプリートしよう!」

「一枚当たりの値段、シングルCDの3倍くらいするよね」

「もっとですね。頑張ってください」

「うわー、まじかー。ええ、円盤買わなきゃ聞けなかったのか……ほんとかっこいい曲だけど、流石にちょっと悩むなー」

「まあ実際賛否両論だとは思いますよ。ライトユーザー……って言い方であってますかね? 円盤買う文化が無い人たちからするとぼったくり感が強いですし、キャラソンはCD出してますからね」

「あとそもそも、作中の音楽が豊富イコール買い集めたい曲が多いってことでもあるからねー。お財布が、ちょっと」

「でも見方を変えれば、そうやって売り上げを伸ばしたおかげで5期まで作れたのかもしれませんよ。今どき5期まで、5クール分やるアニメなんてそうそう無いですもん」

「あー、短いよね最近のアニメ化。数撃っといて、当たったやつだけ広げていく感じ」

「作品愛とか全部取っ払って考えれば、一番効率的なのはその方法ですからねえ。アニメ化を待つ作品というのも、飽和状態ってくらい沢山ある時代ですし」

「その分一作一作がなんというか、適当にならないで欲しいけどね。えっその売り上げでアニメ化? とか、えっまだ一冊しか出てないのに? みたいなの多くて」

「そうなんですよねえ。好きな作品が、如何にもアニメ化失敗みたいな忘れ方されると悲しくて悲しくて」

「でもそのアニメ見てないんでしょ? 原作派さん」

「文句言える立場じゃなかったですね僕」

「寧ろシンフォギアあれだけ詳しいんだって言う驚きが。あれアニメしかないじゃん?」

「ゲームは置いといて、そうですね。原作がアニメなら声で崩壊するイメージも何も無いですから」

「成程なー。因みにCDは持ってるの?」

「キャラソンもOPEDもサウンドトラックもコンプ済みですよ」

「こっわ」

 

(CM)

 

 

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