第二回ふわふわラジオ(2)
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柴「はい、続き喋ってください」
上「フリが雑過ぎません?」
柴「確かyoutubeっ子の話でしたよね」
上「聞いてくんないし……いいや、まあ。そういう話でしたね」
柴「僕は殆ど動画サイトを利用しないので、あまり感覚が分からないんですよねその辺」
上「あれ? 意外ですね。言っちゃ悪いですけどオタクな人って日頃から動画サイトに入り浸っているイメージでしたが」
柴「ふふ……甘いですよ上崎さん」
上「嫌なタイミングで一番の笑顔出たな……」
柴「毎日ゲームしてマンガ読んでたら動画見てる時間なんて残るわけないじゃないですか」
上「想像以上にどっぷりだったんですね。確かに甘かったわ」
柴「しかしじゃあこの話題僕らで続けても意味なくないですか。上崎さんもそこまで見ないんでしょう?」
上「そーですね。あまりにもテレビが面白くない時を除けば、基本テレビの前から動かないですね」
柴「因みに、ラジオは?」
上「あんま聞かないかなあ」
柴「仮にもラジオMCのコメントじゃないですねえ……」
上「いやいや、そんなこと言ってー。柴山さんだってあんま聞いてるほうじゃないでしょう?」
柴「私はたまーに聞いてますよ、声優のラジオとか」
上「あれ、声のイメージ変わるからアニメとか見ないって言ってませんでした?」
柴「まあアニメ原作モノは見ますし、あとはゲームですかね。そこでこの声いいなって人は覚えてくので、たまにラジオにも手を出します」
上「なるほどー。……何の話してたんでしたっけ?」
柴「限界まで遡ってくと『Mela!』どこで知ったんだっけって話ですかね」
上「(爆笑)え、全然違うし! というか柴山さんはよく覚えてましたね!」
柴「いや、それがですね。実はスタッフさんが、CM中に色々と調べてくれてたんですよ」
上「色々? ……あー何に使われてたとか?」
柴「そうそう。で、スッキリ!」
上「はあ」
柴「ん?」
上「何?」
柴「スッキリ!なんですよ」
上「は? ……あ、もしかして番組!? あの朝の!?」
柴「そうです。スッキリ!の、高校生ダンス選手権みたいなやつの課題曲? だったんですって」
上「分かるかあ! あーすっきりしたーって感じで言わないでくださいよ! 分かるわけねーでしょドラマかなんかだと思ってたんだから!」
柴「あっはっは、勿論わざとです。あー面白かった」
上「わざとぉ!」
柴「まあほら、分かってよかったじゃないですか」
上「そう、かなあ……朝はスッキリ!派であることを世間に知らしめただけの終わり方ですけど」
柴「でもスッキリ!って時間遅めじゃないですか? 出勤時間と被りませんか」
上「有休使って見てるんですよ」
柴「贅沢な使い方!」
上「勿論、そっちがおまけですけどね。あー……柴山さんって有休、結構使います?」
柴「僕は局勤めなので、制度はしっかりしてますからね。と言っても自分の番組の日は休めないですし、その準備もあるので、自由度は高くありませんが……上崎さんは?」
上「あたし結構使っちゃうんですよねー」
柴「たしか、普段は一般企業に勤めてらっしゃるんでしたよね」
上「なんで知ってるんですか? 会うの二回目なのに」
柴「いや、見ない名前だったんで初回の時スタッフに聞きました」
上「まーそうなるか。そうなんですよ、実はこのMC業自体がやるの珍しいっていうか、副業っていうか」
柴「副業って言っちゃった」
上「そう言っちゃっても大丈夫な会社です。副業OK!」
柴「いまどきはもう珍しくないんでしょうねえ」
上「お仕事ちゃんとやってる前提ですけど、自分の時間もちゃんと作れる会社なので。恵まれてると思います」
柴「いいなあ」
上「……」
柴「……」
上「あれ? あたし悪いこと言った?」
柴「コーナー行きましょうか」
(SE)『ふわふわ~ラジオ~!』
上「専用SEつけましょうよ」
柴「それでは、ふつおたのコーナーです」
上「お。なんか来たんですか?」
柴「ええ。P.N.縦社会さんからのお便りです、ありがとうございます」
上「社会の嫌な部分さんですね? ありがとうございます」
柴「『上崎さん、柴山さん、こんばんは』」
二人「「こんばんはー」」
柴「『上崎さんに提案があります』」
上「届いたお便り一発目から苦情とかマジですか?」
柴「苦情じゃないですから。提案ですから。『上崎さんの喋り方には、タメ口とですます調がごちゃごちゃに混ざっていますよね』」
上「そーですか?」
柴「それはもう。ばんばんタメ口じゃないですか」
上「そんなことないと思うけどなー。それで?」
柴「……『ちょっと聞きにくいです』」
上「まじか」
柴「ふふっ」
上「あたしが文句言われてるの見ていい笑顔するのやめません?」
柴「言いがかりですよ。『もういっそ、完全タメ口でいいと思います!』は?」
上「おっ、そっちか!」
柴「『タメ口ストレートな時にこそ上崎さんの良さが出ていると思います! これからもそのままの上崎さんでいてください!』……だ、そうです」
上「ふふー、そっかそっかあ。じゃあよろしくな! 柴山さん!」
柴「……まあ、はい、いいでしょう。今更ですし。名前を呼び捨てられはしなかったですし」
上「いやまー、そこは最低限? ラジオのトークだからラフな感じでいいとはあたしも思ってたんだけど、この歳になるとなんか名前は特別だよね」
柴「ある意味そうですね」
上「それともー……そ・う・た・さんっ、って呼んだほうがいい?」
柴「要らないです」
上「だよね」
柴「というか順応速いですね」
上「まー無理して敬語使ってたからね。こっちのほうが大分話しやすい」
柴「会社では敬語でしょう?」
上「基本的には。でもなんか、雑な感じというか……取り敢えず、何々じゃないっスか~って感じで喋ってるや」
柴「ああ。確かに、そういう人多いかもですね」
上「そんで慣れてくると、仰って~とかって言葉も出なくなるしね。一応スを付けてるだけの人みたいな感じ」
柴「それが嫌な人とそうじゃない人っていますよね」
上「受け取り手の問題ってこと?」
柴「それもあるでしょうけど、話し手のほうのことです。うーん……上崎さんなら嫌じゃないけど、なんでしょう。なんかすごいチャラチャラした感じのあんちゃんにその話方されるとなんとなくイラっときそうじゃないですか」
上「あんちゃんって。うーん……日頃の行いってことでいいのかな」
柴「上崎さん言うほど日頃の行いいいですか?」
上「シバくぞこら」
柴「タメ口脅迫は怖いなあ……」
(CM)
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