ポっと出に敗れる

「ふわふわラジオ」を連載しています。

第十三回ふわふわラジオ(2)

 

 

「お笑いっていいよね、の話でした」 

「賞レースってどうなの? の話でもあったよね」 

「あーあー聞こえない! おたよりいっちゃいましょうかね!」 

「ほーい」 

「えーと、PN『ぼっちちゃん』さんからのおたよりです」 

「アニメ化おめでとうございます!」 

「いや上崎さん、ぼっちな人なんて日本中に腐るほどいますよ? 『ぼっち・ざ・ろっく!』 の後藤ひとりさんとは限らないじゃないですか」 

「本名で言うと言いたいことが分かりにくいよ。まあ、うん、そうだね。ただの孤独な人の可能性もあるね」 

「まったく」 

「いや、ただの孤独な人からのおたよりとして処理する方が、失礼な気がするんだけど」 

「兎に角読みますよ? 『上崎さん、柴山さん。ボンバー!』」 

「なんで? 後藤ひとりちゃんだとしてもなんで?」 

「『あ、今のは学校を爆破した音です!』成程、そっちでしたか」 

「孤独なほうかあ……涙が出てきた」 

「『お二人に質問があります。ラジオを毎週聞いていても、私には、お二人がまともな人間だとはどうしても思えないです』」 

「おたよりじゃなくて果たし状なんじゃないの? これ」 

「確かに喧嘩を売られているようにしか聞こえないですが、落ち着いて。『上崎さんだけじゃありませんよ? 柴山さんもです』いやわざわざ言わなくても分かってますから! なんで強調するんですか!」 

「まずなんであたしは当然ながらみたいな言い方なんだよ!」 

「『そんなお二人ですが、お二人のラジオでは何も問題なく、聞き手からすると楽しそうに会話しているように聞こえます』」 

「お?」 

「『どうしたら、そんな風に上手く人と会話ができますか?』と、おたよりありがとうございます」 

「なるほどー。そんな風に、ね。そう来たか」 

「僕ら、楽しそうなんですって」 

「まあね。実際、あたしは結構楽しんでるし。柴山さんは?」 

「僕もですよ。ただこれ、まず知っておいて欲しいんですけど。普段こうやって話せる人がいないからこその楽しさではあるんですよね」 

「それね! そーなのよ、それが前提。そもそも、前言ったことなかったっけ? あたし会社だと敬語も上手く使えないし、別に上手くも楽しくも会話なんてしてないよ」 

「僕もです。そもそも、これは上崎さんも同じだと思うんですけど」 

「ふんふん?」 

「上手く会話するのと、楽しく会話するのは別なんですよね」 

「ま、当然だね。ついでに、楽しく会話できる相手と、友人として仲良くする相手も違う。だよね?」 

「ああ、やっぱり同じ感覚ですね。この辺の感覚が同じなのが、まず一つの、楽しく会話できる相手の基準ですね」 

「本音というか、思ってることを言えるし共感貰えるんだから、そりゃ楽しいわよね。これ言ったらまずいかなーとか考えるのって割と苦痛だもん」 

「下手に友人関係じゃない、仕事上の繋がりだからこそってのもありますよね。というか……僕らの関係はかなり特殊なので。多分、社会にありふれている類の繋がりではないですから」 

「そーいう言い方されるとなんか恋愛に絡められそうで嫌なんだけど。仕事だけの関係で、尚且つ、普段から長く一緒にいないアンド今後一緒にいる保証もない関係、って意味だよ」 

「そうですね。このラジオだけの繋がりで、まあ、業界にいれば今後も一緒に仕事することはあるでしょうけど、直属の上司・部下や同僚になる未来はまず無い。ぶっちゃけ嫌われても然程問題ではない相手、だからこそ、楽しく、そしてお互い気を遣わずに話せるんですよね」 

「あたしと一緒ならさ、バイトした時のお客さんとのやり取りとか、めっちゃ楽じゃなかった?」 

「接客バイトの経験が無いんですが、言いたいことは分かります。学生の頃、部活の大会で会った他校の人とか、学園祭に来たお客さんとかの相手するのは苦じゃなかったですね」 

「ね。だって、もう話すことまず無いからね。あー、でも、だから、最初からもう関わらないと思ってるから、他人の顔や名前覚えられないんだよね」 

「そうですね。そうやって大多数の人と接してるから、いざ覚えなきゃいけない人のことも覚えられない。訓練不足ですよね」 

「わかっちゃいるけどやめられないよね」 

「一応、友人かつ会話が楽しい人、ってのも極稀にいたりしますが」 

「それでもここまで楽ではないかなー、嫌われたくないから言葉選んじゃうし。もう一つの、条件? に当てはまってる枠って感じかなそっちは」 

「やっぱ一緒ですか。もう一つの条件、話してて楽しい人は……いやでもなんて表現すべきでしょうか」 

「会話自体が目的の人、かなあ。或いは言葉遊びに付き合ってくれる人」 

「うーん、まあ、その辺ですかね」 

「アイスクリームって美味しいよね! って言われたとする。あたしはそれに肯定しつつ、何かもう一言付け加えたい、かつ、だからあたしもアイスは好きだよっていうのを結論に持っていきたい。だから、この前寒い冬にアイス売ってた店があってさ~ってエピソードトークから入っちゃったりして、相手をぽかんとさせる。なんてことが実は割とあるんだよね」 

「ああ、その例えだと、会話が目的って言い方はその通りですね。相手の目的は、突き詰めてしまえば意思確認なんですよ。そうだね! かそんなことないよ! が欲しい。でも僕らは『どう面白い会話を、受け答えをしようかな?』と考えてる、だから食い違う」 

「結局最初に話した、TPOだの、求められてるものは何かだの、そういうのが会話にも必要だってことなんだろうね。ただ、それはあたしにとって楽しい会話ではないのよ。回りくどい文章や、勿体ぶった言い方や、敢えて使う単語を変えたやり取りがしたい、それこそが楽しい」 

「僕らあんまり言葉のキャッチボールしてないですよね」 

「上手い! それだ。いや、してないというか、できないわけじゃないけどそれじゃ面白くない」 

「だから僕らにとっての楽しい会話は、言葉のキャッチボールではなく、交互に遠投し合う感じに近いと思います。相手が投げてる間はそれにどう対抗するかを考えてるので、一応、一人では成り立たない会話ではあるんですけどね」 

「分かってくれる人あんまりいないよねー」 

 

(CM) 

 

 

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第十三回ふわふわラジオ(1)

 

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』 

 

「こんばんは! 決めるぜ必殺ウインク二連! 『ふわふわラジオ』の顔、上崎茜(CV.照井春佳)です!」 

「必殺しちゃった。どうも、顔以外の本体部分担当、柴山蒼汰です」 

「あたしのことを顔だけの女みたいに!」 

「そこまで言ってないし自分で顔って言ったんじゃないですか」 

「いやでも実際そうでは? 来るおたより全部『上崎さん、柴山さん』って必ずあたしから挨拶入るじゃん」 

「地味に気にしてるところを!」 

「かーんぜーんろーんぱー。さて第13回です、レリゴー!」 

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』 

(CM) 

(曲)「明日の記憶(嵐)」 

 

「わ、懐かしい曲」 

「嵐自体が懐かしい枠に入りかけていますからねえ」 

「なんだっけ、あの、すごい面白かった記憶はあるんだけど絶妙に内容が思い出せないドラマの曲だよね」 

「あなた本当失礼なことしか言いませんね。まあ、さて、本日のおたよりはPN『通常魔法』さんからのリクエストです」 

「魔法? ……あ、『大嵐』?」 

遊戯王ネタですね」 

「いや、分かり辛いわ」 

「では読みます。『上崎さん、柴山さん。こんばんは』」 

 

二人「「こんばんはー」」 

 

「くそう!」 

「ふふん、やはりあたしが先だったな」 

「別に、先だからどうとかないですし……ちくしょう。さて、えー、『嵐の明日の記憶をリクエストします。ドラマ、ザ・クイズショウ第2シーズンの主題歌です』」 

「そうそう、そんな名前だった! って、第2シーズン?」 

「第1シーズンもあったんですねあの番組、僕も知りませんでした。『割と前の作品ですし、社会現象を起こしたようなドラマではないですが、各話につき一人のゲストと主人公達だけで繰り広げられる物語というのがとても魅力的に感じたのを覚えています。是非見てみてください』だそうです、ありがとうございます」 

「見ましたよー、あんま覚えてないだけで」 

「だから、言い方」 

「でも確かあれだよね。クイズの回答者の、なんか、隠したがっている秘密を番組を通して暴いていって、反省させたり、改心させたりする番組じゃなかったっけか」 

「ざっくり言うと、まあそうですね」 

「懐かしいなあ。多分、10年以上前じゃない? これ見た時あたし、まだ中学生とかだったと思うのよ。妙に不気味というか、そんな雰囲気が印象に残ってるな」 

「クイズ番組っていう、舞台がよかったですよね。最近よくやってるチーム戦みたいなわちゃわちゃしたものじゃなくて、ミリオネアみたいな一対一のクイズ。黙り込んだゲスト、静けさが支配した空間に、主人公役の櫻井くんの笑い声だけが響く。みたいな」 

「演出ってすごいなあと思ったわね。まあ、当時はそんなこと考えずに、ただ雰囲気で見てたけど」 

「大事ですよね、演出」 

「おっ、何、演出の話?」 

「いやね、先日上崎さんと、お笑い番組の話をしたじゃないですか。……なんででしたっけ?」 

「え、した? 待って思い出す……あー、なんか、なんでyoutubeじゃなくてテレビを見るのかみたいな話だった気がする」 

「ああ、そうだそうだ。それで、賞レースってあんまり好きじゃないって言ってたじゃないですか? 僕逆で、結構賞レースとかも見るんですよ」 

「へー」 

「でもその、失礼ですけど、あんま面白くない人って結構多いんですよ」 

「失礼だね。でもまあ割と同意なのでへー」 

「まあ勿論好みによるところが大きいんですけどね。それで、考えてたんです。演出、雰囲気を作ることって、大事だなあって」 

「雰囲気?」 

「なんでしょうね。おんなじこと言ってるのに……って言うとこれも失礼ですけど、面白い人、面白くない人っているじゃないですか。いや、人にもよらないですよね。がっちがちに緊張しながら用意したように出す発言と、なんか好感情が昂ってつい出たんだろうなって感じで出る発言と。おんなじこと言ってても、受け止め方が違うというか」 

「あー、わかる。例えばあたし、フリップ芸ってのがあんまり好きじゃないんだけどさ」 

「因みにそれは何故?」 

「絵で笑わせようとしてくる感じが嫌なのかな? 別にそれも立派なお笑いだけど、それ絵がありゃいいじゃんみたいな。けどあの、早口言葉みたいなの言うピン芸人、わかる? あの人のなんかは好きなのよね」 

「大谷健太さんですね。最近よくテレビで見ます」 

「あのネタは、フリップと絵は『演出』なんだよね。どんな早口言葉が出てくるんだろう? って、わくわくさせてくれる道具。しかも絵から想像できるようでいて、ほんのちょっと思ってた以上のものが出てくる。期待させて、期待を上に裏切って、んでそれが面白い。これがフリップ芸か! って感動すらあったよね」 

「僕もこの人結構好きですよ。でも、実は、R-1で初めて見た時一個も笑えなかったんですよね」 

「まじ?」 

「ええ、でも他のバラエティとかで見るようになってから、ゲラゲラ笑ってます」 

「それが雰囲気なのかな? 賞レース特有の空気で緊張してたとか……というか結局賞レースが駄目なんじゃん」 

「確かに。見るのやめようかな」 

「注意! 当番組は、特定の芸人・番組を非難する意図があるものではございません!」 

「それ言っとかないとですね」 

「因みに好きな芸人さんは?」 

「若い方だと、インディアンスってコンビが好きなんですよね。ボケの方が兎に角喋る。え、なんて? ってなるくらい早口で、聞き取ろうと前のめりになってっていつの間にか引き込まれてるんですよね」 

「あたしも見たことある! 『22/7計算中』でアイドルと漫才やってた人達だよね 

「おお、さすが広く浅く趣味を楽しむ上崎さん、守備範囲が広い。ああいう、本人の個性や雰囲気でゴリ押すお笑いってあまり好きじゃないんですけど、あくまで基本的にって話で。面白い人は面白いんですよね……ティモンディとかもそんな感じか」 

「納言もいいよね。薄幸さんの、いかにもやさぐれてます! って雰囲気からやさぐれワード出てきても、普通、ギャップも何も無くて面白くないはずなのよね。でもあそこまでぴったり合ってると、そういう『普通』を飛び越えていくというか」 

「いいですよね、ネタも笑いどころがわかりやすいですし。さて、CMです」 

 

(CM) 

 

 

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第十二回ふわふわラジオ(3)

 

「それじゃ、花守ゆみりさんについてから、どーぞ」

「名前を知ったのは『ゆるキャン△』のなでしこ役の時ですね」

「あれはほんっとに可愛い」

「おお? 上崎さんの食いつきがいつも以上」

「いやー、広く浅く楽しむ派のあたしとしては、流行には乗りたいわけで。ちゃんと見ましたとも『ゆるキャン△』! なでしこちゃん全行動可愛いし可愛がりたいしもう最高」

「まあ、わかるんですけどね。そんな上崎さんにこそ、『結城友奈は勇者である』シリーズの三ノ輪銀をお勧めしたい。花守さんのね、咆哮というか。滅茶苦茶かっこいいんですよ」

「へー、そういう声もやってるんだね! すごいなー」

「最初は同じ方だと分からなかったんですよね、それぞれ好きでした。それが同じ方だと分かって、分かってから聞くとまた違う素晴らしさを感じて、一粒で二度美味しい状態ですよ」

「そういう意味じゃあたし今大ネタバレ喰らってるんだけど」

「大丈夫大丈夫、一期から見て行けば、出てくるころには忘れてますから」

「そんなに出てこないのかよ!」

「まどかの変身シーンほどじゃないですから大丈夫」

「言ったな! 見るからなー!」

「さて次は志崎樺音さんですが、うん」

「うん」

「皆さんに謝らなければいけないことがあります」

「は? はあ」

「今まで多くの声優さんたちを声がいいだの、歌が上手いだのと褒め称えてきた僕なわけですが。みんな違ってみんないいを訴えてきた僕ですが、少し訂正します」

「おっマジか」

「こと歌に限って言えば、志崎さんの声が僕は声優会で一番じゃないかと思ってます」

「おー! 浮気十二股野郎から一番を引き出した!」

「その呼称流石に悪意溢れすぎてるんでやめません?」

「りょ。で、この人はどんな声優さんなの? バンドリの人だよね?」

「そうですね。Roseliaの白金燐子役、二代目の声優さんでして。実は、僕はあのシリーズを最初から追いかけていたわけではないので、知ったのは割と最近なんですよね」

「うん」

「なので声優さん本人についてはあんまり知りません。兎に角歌声の印象が、凄まじい。あのですね、情報量がね、すごいんですよ。声の」

「声の?」

「一つの歌、一つのフレーズから、幾つものイメージが同時に来ると言うか。美しく、壮麗で、儚げで、力強くて、悲しげで、意思が籠った、そんな、こう、ぶわーっと来る感じがね。自分の語彙力の無さを恨みますよ」

「儚げと力強さって両立するものなの?」

「と、僕も思ってたんですけど、まあ聞いてみてください。多分、聞かないと分かってもらえないと思います」

「それやられると今日の会話の意味九割消滅するんだけど」

「仕方ないじゃないですか。恨むなら僕の語彙力の無さを恨んでくださいよ」

「そうするね」

「そうしないで。なんかフォローして!」

「めんっどくさ」

「まあ後は、こういうプレゼンって聞いて満足されたら寧ろダメっていうか、もっと知りたい! 見てみたい! ってなった方が勝ちなんで。実質僕の勝ちみたいなとこあります」

「おたよりの質問に答えるかつ柴山さんが愛を語るコーナーだと思っていたらいつの間にかプレゼンをされていた」

「というわけで収録終わったら是非聞いてください。そして情報量が多い! って叫んでください」

「うーん、ちょっとテンションはうざいけど、帰ったら聞き直してみよっかな。さて、ああ漸くラストだ、今井麻美さん! ちょっとこのメンツの中では異色だよね?」

「ベテランというか、キャリア長い方ですよね。この方に関しては、勿論今でもファンで応援していますが……言うなれば僕の原点と言える方なんですよ」

「柴山さんの原点声優さんなのか」

「はいちょっとオーバーに言いました、けどその辺察してくださいね相棒MC! 声優さんについて知った、その原点と言いますか。まあ言ってしまえば、最初に調べた声優さんですね」

「最初に調べた、か」

「僕高校の時までガラケー使ってたのもあって、あまり調べものする習慣がなかったんですよ。こちらも言い方微妙ですけれど、それまでは純粋にアニメやゲームを楽しんでいたというか、このキャラの声いいなあと思っても、そこまで。それがなんていう声優さんかまでは知らないでいました」

「柴山さんの高校時代、どんな時代だったんだろうか」

「まだ周りでスマホ持ってたのは少数派だったと思いますよ? 僕も周りの流れと一緒に持ったくらいだと思いますし。アニメだとそうですねえ、『Angel Beats!』とか『けいおん!』とか見た気が」

「あーその辺か! あたしが丁度リアタイしてないあたりだから、そーかも」

「そんなわけだったんですが、『アイドルマスター』のアニメをね、やったんですよ。ちょうどその頃、ちょい後くらい」

「おっ伝説」

「もう既にゲームを中心としたオタク業界では名の知れた作品シリーズではあったと思いますが、当時の僕にとってはなんかそんなのもあるんだなあ的なコンテンツでして。暇だから見るかあ、となったらこれが大当たり! 素晴らしい出来だったんですよ」

「あたしも見たことあるけど、完成度高いよね」

「2クール使って一人一人のキャラをしっかり掘り下げ、うるさくならない程度にプロデューサーにもキャラを持たせて物語として見やすくし、作品全体としての展開も無理なくわかりやすい。ほんと歴史に残る神アニメになってたと思います。で、ほら、あるじゃないですか。『約束』の歌唱シーン」

「あーもう察した、全てを察したよあたしは。あそこで“射抜かれた”わけだね」

「冗談抜きで震えましたよ、鳥肌が立ちました。アニメの音楽のCDって放送から少し時間を置いて発売されるので、それまでは録画したシーンを何度もリピートし。もっとこの人の歌が聞きたい! てかそもそもなんて人だ!? って調べ始めたのが一番最初でしたねえ」

「最初っから、なんつーか、熱が凄いわね……」

「同時に声優さんの歌というものも聞き始めた気がしますね。上から目線な感想ですが、声優さんって、こんなに歌えるんだ! という。視覚効果も込みではありましたがそれまで聞いてたJ-POPよりグッときましたからね、当時」

「それでこんな風になってしまったと。ところで柴山さん、そろそろ終わりの時間なんですがどうしてくれるんですか?」

「結局丸二回使って語っちゃいましたねえ。SEIYUさん、いいおたよりをありがとう」

「二度とやらないわこのコーナー。リスナーの皆さん、次回からはまた普通の『ふわふわラジオ』ですからね!」

「簡単ですが本日はここまで。皆さん、また来週お会いしましょう」

「ばいなーら!」

 

(ED)

(曲)「番組テーマソング(サニーピース)」

 

 

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第十二回ふわふわラジオ(2)

 

「声優さんの話して落ち着こう」

「ふーっ、ふーっ」

「ほらほら、楠木ともりさんだよー」

「とも……りる……?」

「若い子で元気を取り戻すな気持ち悪い」

「ストレートに酷いですけど。上崎さんもご存じでしたか、楠木さん」

「いや、声優さんとしてはあんまり知らない。さんま御殿で見ただけだね」

「そうですね、さんま御殿声優の楠木さんですね」

「ニュアンスよくない気がするねそれ」

「僕は『きららファンタジア』のきらら役で知りました。綺麗な声ですけど初めて聞く気がして、調べてみたらほぼ新人状態だった彼女を発見したんですよね。それで、それこそ見守りたい状態のような応援したい欲が湧いたわけですが」

「でもさんま御殿に選ばれてるあたり既に売れっ子じゃないの?」

「なんでもかんでもさんま御殿基準にはならないと思いますが、そうなんですよ。確か翌年に、『ソードアート・オンラインオルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の主人公役をやった時には、既に圧倒的でした。歌も歌ってましたし、期待の新人どころの話じゃないですよ」

「すごいよね、トークもできるし。可愛いし」

「ついでにラブライブ声優なので踊れます。すごい。売れていく様子を温かく見守っていくつもりだったファン達ですが、気づけばもう上にいる! という戸惑いを覚えたものです。嬉しいですけどね」

「今後もどんどん出てきそうだね。さて、柴山さんがゴネる前にどんどん行こうか、次は種崎敦美さんだよ」

「種崎さんね。ところで上崎さん、『LOVESICK PUPPIES-僕らは恋するために生まれてきた-』ってゲーム知ってます?」

「いや? 知らないけど」

「そうですか。まあ、それは置いといてですね」

「は?」

「種崎さんといえば、『青春ブタ野郎はバニーガールの夢を見ない』のアニメで、双葉役のイメージが強いですね。あれは僕アニメから入ったので、イメージ的にもぴったり」

「ジャストスナイプ!」

「上崎さんじゃないですがまさにそんな感じです。どう聞いても特徴的な声のはずなのに、どういうわけか各キャラの声を聞くと全部違う声なんですよ。やばい」

「というかマジで関係ないのねそのラブなんとかってゲーム」

「……ええ、まあ、そうですね。さて次行きましょうか」

「あれ、なんか短くない? いいの?」

「『天色*アイルノーツ』ってゲーム知ってます?」

「うーんそれも知らない」

「まあこれも今は関係ないんですけど」

「なんなのよ、おい!」

「さてさて、お次は茅野愛衣さんですね」

「あ、その人もシンフォギアの人だ」

「そうですね、切ちゃんの声ですね。最初に知ったのは『夢喰いメリー』橘勇魚役、あと『灼眼のシャナ』のキアラなんかも印象に残っていますけど、有名なのは『ギルティクラウン』のいのり役じゃないでしょうか」

「あ! あの子の声の人かー、……えっ切ちゃんと同じ声なの?」

「声優さんってすごいですよね。天真爛漫な少女の声や、反対に儚げなキャラが多い印象でしたが、最近は結構大人の女性の声当てられたりもしてます。これもよいんですよね」

「この人も踊るの?」

「えっ、どうでしょうか。あまり印象は無いですが……歌はとても上手いですよ」

「知らないのかよー」

「声優さんは大好きですが、本業はゲームをする側なのでそこまで詳しくは無いんですよ」

「いや本業は今やってるこのトークでしょうが」

「さて、では次々行きましょうか」

「ほんと今日はサクサク進むわね?」

「いや、茅野さんに関しては、それほど語れることが多くない……というとなんか」

「大して好きじゃなさそう」

「って言われそうだから嫌だったんですけどね! この人本当にたくさんの作品に出られてる方なので、一つ一つについて語っていくと逆に長くなっちゃうんですよ! 語りましょうか? 初メインの五和役がどれだけ素晴らしかったのかとか、イメージを大きく変える詩羽役の魅力とか、ノゲラの白役の犯罪級の可愛さとか!」

「今ので大体わかったので次行っていいよ」

「自分から煽っておいて!」

「というか、ラインナップ聞いてたらあたしもよくわかったもん。あ、あの声か! ってなったというか」

「まあ、あれ? またこの作品にもいる! ってくらい出てらっしゃるのでそうなるのも無理は無いですが。仕方ないですねー」

「ほらほら、次に行きますよー。えっと、近藤玲奈さん? この人は知らないかも」

「若い方ですし、出てきたのも最近といえば最近かもですね。『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の粟根こころ役がすっごく素敵で注目してたんですが、『スロウスタート』の主人公で表に出てきまして」

「表ってなんだ」

「なんでしょうね? 適当にしゃべってました」

「おい」

「ゆゆゆの杏とか、SAOのロニエとか、僕の好きなキャラにどんどん声当てていくので僕の中ではめちゃめちゃ推してる方なんですけど、まだあまり出演数は多くないんですよね。素材の良さ、透き通った声の良さはもはや不動の地位を気付いているので、これから更に役の幅が広がって出てくる方だと思いますよ」

「へー。プレゼントしては悪くないわね。興味出てきた」

「まあアイマス声優にもなったので約束された売れっ子でもあるんですけどね既に」

「言い方よ」

「強いですよね、ネームバリュー」

「オタクの中だと、現存する伝説みたいなところあるわよねアイドルマスター

アイマス声優繋がりでCUE! の救済もしてくれませんかねえ」

「なんの話?」

「戯言です。さて次は……あっ、ちょっと早いけどCMいっときましょうか」

 

(CM)

 

 

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第十二回ふわふわラジオ(1)

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』

 

「こんばんは! 君のハートをダブル・ブレイク! 『ふわふわラジオ』のMCと言えば、あたし、上崎茜(CV.今井麻美)です!」

「序盤から何言ってるのかさっぱりでしたよ上崎さん。柴山蒼汰です。」

「前回のジャストスナイプが好評だったからね。新しいの考えてきたのよ」

「その声で一度は聞いてみたかった台詞、とか言われてましたね。しかしダブルブレイクって、デュエマやってんじゃないんですから」

「あたしの語彙は大体アニメから来てるからね」

「最初のうちの非オタク設定何処行ったんですか?」

「こんなラジオやってる時点で今更でしょ。さてさて、第12回、始めますよっと!」

 

(SE)『ふわふわ〜ラジオ〜!』

(CM)

(曲)「nexusClariS)」

 

「なんか聞いたことはある気がするなー。多分、ClariSだよね?」

「お、正解です。PN『見た目はオトナ、心はコドモ!』さんからのリクエストなんですけど」

「厄介オトナじゃん」

「『上崎さん、柴山さん。こんばんは』」

 

二人「「こんばんはー」」

 

「『Clarisファーストアルバム、BIRTHDAYより、nexusをリクエストします』」

「ふむふむ。バースデイの、ネクサス」

「はい。『このアルバムが、最初の二人クララとアリスが高校入学する時に出たものらしいんですが、それが2012年の話だそうで。最近ふと曲を聞いたときになんだか時間の流れを感じて、リクエストさせていただきました』」

「娘の成長を感じるお父さんじゃん。心はコドモなのに」

「コドモにしては礼儀正しいですよね」

「ところでClariSってメンバー途中で入れ変わってたよね? 確か」

「そうですね。アリスがユニットから卒業して、現在はクララとカレンの二人体制だったかと思います」

「成長を見守ることができないパターンもあるということか」

「推しは推せるうちに推しておけ、ということですね」

「誕生日と言えばさ」

「なんで誕生日というんですか?」

「アルバム名」

「あ、はい」

「あたしずっと悩んでることがあってさ」

「なんか喋り出し雑ですね。用意してました?」

「最近フリートークでダレること多いから日頃から話題考えてるのよ」

「偉い、MCの鑑。で、悩みっていうのは」

SNSの普及もあって、何々さんの誕生日です! みたいなの、結構分かるじゃん。あれ、どこまでお祝いしてる?」

「どこまでって言うのは人脈の幅的なアレか、はたまた贈り物の量的なアレか」

「んー、まあ、どっちもかな」

「まあご時世的なものもあるでしょうが、平常時だとしたらですね。僕は、ご飯に誘える友人は一か月くらいのうちに何人かで飲んだりする、そうじゃなければ気づいた人にはSNSでおめでとうする感じですね」

「気づいた人には、か」

「です。そもそも誕生日とか基本的には覚えてないので、なんか通知来てるなーってなったら一言送る感じ? Facebookとか、ほんとに友達と言えるのかって人でも登録してると通知来るじゃないですか」

「ほんとに友達と言えるのかって人にも送るってことね」

「そうですね、気づけば」

「なるほどなあ」

「ごはん誘う仲なんて片手で足りるくらいしかいないので、ほぼほぼ僕はそのパターンです。上崎さんは?」

「んー、ほんとに悩んじゃって。大学居た頃とかは、普段から会ってる人で特に仲いい人は小物プレゼントして、それ以外にもみんなリプ送ってたんだけど。逆に今は誰にも一切やってないんだよね」

「いっつも極端ですねあなた」

「いやだってさ、SNSだと特に、誰かにおめでとうって送ったのみんなから見れるわけじゃん? その上で仲いい誰かを忘れてスルーしちゃったりすると、あいつ私には送ってくれないんだへーってなっちゃうじゃん? それが怖くって」

「考えすぎじゃないですか?」

「あたしが実際に何度もなっているからさ」

「あっ」

「祝ってもらえずいじけて、でもなんとなくみっともなく思えて実はアピールしてもいない自分がまずいて、なのに八つ当たり気味な自分が一番嫌で」

「おめでたい日にとんでもなくネガティブ」

「だからほんとに仲いい人にLINEで送る以外一切無視状態なの。でもそれも悪いじゃんねー……だからどうしようかなって」

「でも実際、ある程度仲いい人以外から来ても、正直対処に困りません?」

「まあね。ありがとう!(誰だ?) ってなってること実はよくある」

「そう考えると仲いい人を祝ってればそれでいい気がしますが」

「そっかー。あ、じゃあさじゃあさ、仲いい人に送るLINEのおめでとう、その時間ってどんな感じ?」

「はい? 時間?」

「何時頃送るか」

「えー、いや、あんまり考えたことないですけど」

「だって日付変わってすぐ送ると、こいつあたしの誕生日どんだけちゃんと覚えてるんだよキモって思われるし、後でって思ってると意外と忘れるし」

「忘れるのは分かっちゃいますね。いや、別に気持ち悪いとは思わないですよきっと。思い出したら即送りましょうよ」

「あたしは思うもん」

「さいですか」

「日頃から若干好意のある目を向けてきてる男とかから日付変わってすぐ来たらなんだこいつと思うもん。というかそんな奴にあたしのバースデイ初おめでとうを奪われたくないわ」

「めんっどくさ」

「でもまあ、いっか。そうだよね。しょうがないよね、男なんてそんなもんだし」

「なんの話をしてるんですか、なんの」

「まあその辺は置いといて、実際好きだから誕生日覚えてるわけだし。別にいいのか」

「結論の理由謎ですけど、僕はいいと思いますね」

「因みに柴山さんの誕生日いつなの? 番組内でのお祝いくらいはしてあげるよ」

「9月25日です、楽しみですね。上崎さんは?」

「7月23日」

「(無言)」

「ちょうど先週の放送日だったのに、祝ってくれなかったね」

「罠じゃないですか、くそっ! やっぱり用意してきてたんだ!」

「くっくっく……『見た目はオトナ、心はコドモ!』さんありがとう! あたしはこれで、柴山さんに貸しを一つ貯めたぜ!」

「くっそー、いや、これは流石に僕が悪い……番組プロフィールに書いてる筈ですもんね。いやー、おめでとうございます。26になったわけですか」

「いや? 25になったよ」

「え? でも、25ってプロフィールに、ってかそれ以前に前25って」

「あ、あれ嘘。大体25だしいっかーと思って」

「プロフィールに信用置けなくなってるじゃないですか」

「あとプロフ見ても誕生日書いてないよ、非公開にしてたから」

「言われなきゃわかるかーっ!」

「柴山さんキレたから、~しばらくおまちください~」

 

(CM)

 

 

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第十一回ふわふわラジオ(3)

 

「声優何人紹介できるかなのコーナーです」

「いやパパパっと紹介してけや」

「そうするつもりですが、11人このパートで紹介しきれるかというと。やっぱり来週に持ち越しかもしれませんね」

「今までちゃんと一週内で完結させてきたのに、初の持ち越し案件がこれかー」

「いや、言うほど完結できてなかった回もありましたって」

「そうかなー。って、ほら早く話して。次はえーっと、本渡楓さんだよ」

「えーでちゃん! この人も面白いんですよねー。芸人の天津向さんとラジオやってるんですけど、とてもいいですよ」

「まずラジオの紹介から入るのちょっと違うじゃん?」

「いやまあこれも一要素ですから。最初に知ったのは『刀使ノ巫女』の主人公、衛藤可奈美役でした。他に『結城友奈は勇者である』のゲーム版キャラの声してたりってのを後から知りましたが……『ゾンビランドサガ』源さくら役のイメージって人が多いんじゃないですかね」

「あ、あの声の人? あたしも見たし、知ってるよ。かわいい声だよね」

「僕ゾンサガは未履修ですけども……可愛い、かつはきはきとした聞きやすい声なので、全人類好印象声優なんじゃないでしょうか」

「ずっと評価がこう、大味なんだよな。というかなんでオタクって履修って表現使うの?」

「なんででしょう、あんまそこは深く考えたことなかったですね。とじみこの配信なんかではキャラ愛、というか作品愛もよく見えてそこも好きです。声優さんって忙しいくせに色んなラジオとか呼ばれるんで、自分のやってるアニメの派生ゲームとかよく知らなかったりもざらなんですけど、本渡さんそこらのオタクより自分の作品に詳しいんで」

「そういうのは嬉しいね。見てて応援したくなるかも」

「因みにこの人も歌上手いです。声に合った、伸びのある歌い方をします」

上「歌についてだけ分析がガチっぽいの気持ち悪いわね」

「よし。いいペースじゃないですか? 本渡さんも大好きだからもっと語りたいんですけど、次いっちゃいましょう」

「いいペースじゃないよ、もっと上げて」

「ねろTシャツ家で着てます!」

「本渡さんから離れろ! 次は、悠木碧さん! はい!」

「『戦姫絶唱シンフォギア』立花響役です。でももう一般枠大人気声優さんだから、ポケモンプリキュアで知ってるって人のほうが多いんじゃないですかね? あと『魔法少女まどか☆マギカ』か」

「いつの回だったか柴山さんにすげーシンフォギアの話されたのであたしはそのイメージが強いよ」

「実質布教成功してましたか。この方もなかなか特徴的な声で……声優さんみんな特徴的とも言えますねこれに関しては。聞けば悠木さんってわかるキャラも多いんですが、たまに全然わかんなかったりするのも色んな作品に出てる方の魅力ですよね」

「本当に声の幅広い人多いわよね」

シンフォギアでの歌姫・奈々様と声楽専攻・高垣さんに囲まれての堂々たる歌いっぷりは最早伝説ですね」

「あのアニメはほんとキャスティングがやばいわ」

「自身もクリエイターとしても活動する多才声優でもありますし、同年代なのもあって応援したくなる人です。是非チェックしてみてくだ……いやSEIYUさんはもうチェック済みなんですかね」

「今回のおたよりの一番厄介なのがここだよね。柴山さんに語ってほしいとしか書いてないから、投降者本人が声優好きなのか絶妙に分からないっていう」

「まあもうここまで来ちゃってますし、紹介するテイでいきましょうか。えー次は、前島亜美さんですね」

「この人は番組でもちょっと話題に出したことあるよね。バンドリの彩ちゃんとしてだけど」

「僕が知ったのも『BanG Dream!』の丸山彩役でした。アイドル役、ご本人も元アイドルともうファンが推せる要素しかないんですよね。そしてあの声! カワイイ!」

「誰だっけか『しゅわりん☆どり~みん』を風呂場で聞いてる人」

「上崎さんですよ」

「……あたしだったわ」

「僕も彼女の声に包まれていたい気持ちはありますが」

「この辺にしておかない? あたしも柴山さんも諸共にリスナーさんからどん引かれて番組終了コースな気がするの」

「えー。まあ、時間無いんでいいですけど。因みに上崎さんも、彼女に蹴られてみたかったりしません? 僕はします」

「特技が空手だからだよね! それ言っておかないとヤバい変態さんみたいになるよ! あと多分想像以上に痛いんじゃないかな!」

「そんなわけで次は、えー、ひみたすですか」

茜屋日海夏さんね。あたしもこの人知ってるよ」

「なんで?」

「なんでってなんで? いや、秋田出身だから」

「おお。いや、それで知ってるとは。そうですね、ついでにあの伝説的グループ『i☆Ris』のメンバーですね」

「ああ、さっきえっと、吉岡さんの紹介の時に口走った」

「実は僕、彼女に関しては『i☆Ris』の楽曲のダンス動画で知ったんですよね。友人がカラオケで歌ってたことで『Realize!』を知り、ダンス動画で一人ダンスきれっきれの人がいる! ってなって。個人的に紫色が好きなのもあってもうなんか全部が刺さったんですよ僕に」

「声もすごいよね。歌の声とキャラの声、正直最初同じ人だとわからなかったもん」

「歌声めっちゃかっこいいんですけど、とじともの美炎みたいな可愛い声も違和感なく演じるんですよね。そしてあのダンスでしょ? 素晴らしい」

「めちゃダンス引っ張るじゃん」

「そんくらい好きなんですよ。今でもダンス動画定期的に見ますし、つい茜屋さんに目がいっちゃいます。技術的なことは正直分からんですけど、動きがおっきくてぴしっとしてるとかっこいいんですよねえ」

「好みの問題もあるけど、わかる気がする。あたしも見てみようかな」

「上崎さん相手の布教にまた成功したところで今日はお時間ですかね」

「5/12かあ。SEIYUさん、厄介なおたよりをくれたもんやで……」

「おたより少ないからって来たもの素通ししてた弊害が来た感じですね」

「オタク向けラジオ化が加速していくし」

「僕ら二人の会話な時点である程度しょうがない感じはしますね。多分来週もこんな感じで話してますので、リスナーさん方に置かれましては見捨てずについてきてくれると嬉しいです」

「そんなわけで今週はここまで! ばいなーら!」

 

 

(ED)

(曲)「番組テーマソング(SUPER☆GiRLS)」

 

 

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第十一回ふわふわラジオ(2)

 

「寒い中食うアイスは分かんないけど、寒い日にあったかい部屋で食べるアイスは最高に分かる」

「わかります、贅沢の極み」

「さて、そんなわけでおたよりを紹介しまーす」

「あれ? 上崎さんが読むの珍しいですね」

「や、あたしもフリートークしてるほうが楽だし好きなんだけどもね。今回のこれは柴山さん宛の質問でさー、それでスタッフさんがあたしに持ってきたんだよね」

「へえ、僕にですか? なんでしょう」

「読みます。オホン! 『上崎さん、柴山さん。こんばんは!』」

 

二人「「こんばんはー」」

 

「上崎さん、PNの紹介は?」

「あ。いや、忘れてないし。最後に読もうと思ったんだし。でもせっかくだから先に言ってし? PN『SEIYU』さんからのおたよりですよ」

「その名前某スーパーから許可とってます?」

「読みだけなら声優とかとも一緒だしセーフセーフ。オホン、オホン。えー、『柴山さんに質問があります』」

「はい」

「『これから挙げる声優さんについて、好きになったきっかけの作品と、好きな理由を教えてください』」

「読み一緒どころか声優さんのほうじゃないですか。というか、僕のオタク部分への質問ですか。いいよ、こいよ……これから挙げるって言いました?」

「『吉岡茉祐さん、本渡楓さん、悠木碧さん、前島亜美さん、茜屋日海夏さん、楠木ともりさん、種崎敦美さん、茅野愛衣さん、近藤玲奈さん、花守ゆみりさん、志崎樺音さん、今井麻美さん』」

「待って待って待って多い多い、そして何故その人選?」

「いや、書いてないです。あとはよろしくお願いしますっておたより終わってます」

「ええ……絶妙に僕の好みを抑えてる辺りが腹立ちますねえ」

「お? どの人が好きなの?」

「全員です」

「特に好きなのは?」

「全員です」

「ハーレム系主人公のつもりかな?」

「いやそうじゃないですけど、みんな違ってみんないいんですよ。これが」

「というかそもそも、前、あまりアニメ見ないって言ってなかったっけ柴山さん」

「それこそ前答えましたけど、アニメオリジナル作品は見たりしますからね。僕は声優さんが嫌いなんてことは全然なくて、自分の中でイメージしていたキャラの声が上書きされたくないだけなので。有名なところで『転生したらスライムだった件』とかはアニメ見てから原作入ったので、そういうパターンもありますし」

「あーそうだったね」

「あと、ゲームの声も声優さんがCVあててますよ」

「そっか。この人ゲー廃だったわ」

「で、誰について話すんでしたっけ?」

「誰か覚えてないのに全員好きとか言ってたの?」

「全員好きだからこそ、その中から誰のことを語ればいいのか忘れてしまったんですよ」

「はいはい。もースルーしていっちゃおう……えー、まずは、吉岡茉祐さんの、好きになったきっかけと好きな理由」

「まゆしぃですね」

「なんでオタクって好きな声優無理やり愛称で呼ぶの?」

「これはアイドルの流れじゃないですかね? 親しみやすさとか、ファンとの距離が近いように錯覚させることができますし」

「錯覚だと分かっていても愛称で呼ぶのか」

「全て理解した上で目を瞑り血を吐きながら応援と金を捧げ続けるのがファンとしてあるべき姿ですよ」

「歪んでるなー」

「まあアニオタ向け番組でもないんですし普通に言いますか。吉岡さんは『Wake up,Girls!』というアニメで知りました。作中ユニットでそのままリアルでも活動してたんですよね、役名も真夢(まゆ)ってキャラなので、色んな意味で『まゆしぃ』として定着してたんですよ」

「最近はバンドリとか、リアルでも歌って踊ってなんなら演奏する声優多くなったけど、役名まで合わせてるのは珍しいんじゃない?」

「合わせてるというかまあ、キャラ声優・主題歌グループを兼ねたオーディションから始まってるアニメなんですよね。だからキャラ名一緒までがありきのプロジェクトというか。尤も、僕はリアタイ終わってから知って、見たからそこまで詳しいわけじゃないんですが」

「へー」

「かの有名なi☆Risを輩出したオーディションですよ?」

「駄目だこの人、趣味についてだけはいくらでも喋れるからってどんどん脱線する」

「あ、そうでした。脱線ですね。えっと、うん。吉岡さんはそのWake up,Girls! ……略称WUGで、センターだったり中心的な人物として……まあ全キャラ物語の中心と言えるんですけども、うん」

「そういうのいいからはよ話せ」

「はあい。劇場版主題歌の『タチアガレ!』Cメロソロパートで心を掴まれましたね。確か吉岡さん声優デビュー作の筈なので、作中では少し素人っぽさの残る声だと思ってたのがね、こう、ああ……この子がセンターだ! ってなるというか。独白じみた歌唱がかっこよくて、震えましたね」

「最近当たり前のように声優さんが歌っているけれど、デビュー作で主要格の声やりつつ歌って踊ってんの普通にヤバいわよね?」

「でも実際それを当たり前以上にやってまして。その歌唱力のおかげか、別のアイドルもの『Tokyo 7th シスターズ』や『プロジェクトセカイカラフルステージ!feat.初音ミク』でもアイドルやバンドキャラとして出演しているんです。広がりのある特徴的な声ながら、できるキャラは結構広いのでピンポイントでいてほしい人になるんですよね」      

「コメントが謎目線過ぎる」

「ラジオや配信でのトークも面白い、というかかなりハイテンションに飛ばせる方なので、番組全体が明るくなるのもいいとこですよね」

「声優に求められるスキルにトークが追加されたのか。ヤバいな現代社会」

「いやいや上崎さん。さっきの人選からいくと、この後『さんま御殿』に出演した声優とかも出てくるんで今更ですよ?」

「いや『さんま御殿』はさんまさんがひたすら喋る番組だから寧ろトークスキルいらんでしょ」

「うぐ。それはそうですね。さて、じゃあ次は……えっCM?」

「12人語れって言われてんのに一人に1パート使ったのマジ?」

 

(CM)

 

 

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