ポっと出に敗れる

「ふわふわラジオ」を連載しています。

第十二回ふわふわラジオ(2)

 

「声優さんの話して落ち着こう」

「ふーっ、ふーっ」

「ほらほら、楠木ともりさんだよー」

「とも……りる……?」

「若い子で元気を取り戻すな気持ち悪い」

「ストレートに酷いですけど。上崎さんもご存じでしたか、楠木さん」

「いや、声優さんとしてはあんまり知らない。さんま御殿で見ただけだね」

「そうですね、さんま御殿声優の楠木さんですね」

「ニュアンスよくない気がするねそれ」

「僕は『きららファンタジア』のきらら役で知りました。綺麗な声ですけど初めて聞く気がして、調べてみたらほぼ新人状態だった彼女を発見したんですよね。それで、それこそ見守りたい状態のような応援したい欲が湧いたわけですが」

「でもさんま御殿に選ばれてるあたり既に売れっ子じゃないの?」

「なんでもかんでもさんま御殿基準にはならないと思いますが、そうなんですよ。確か翌年に、『ソードアート・オンラインオルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の主人公役をやった時には、既に圧倒的でした。歌も歌ってましたし、期待の新人どころの話じゃないですよ」

「すごいよね、トークもできるし。可愛いし」

「ついでにラブライブ声優なので踊れます。すごい。売れていく様子を温かく見守っていくつもりだったファン達ですが、気づけばもう上にいる! という戸惑いを覚えたものです。嬉しいですけどね」

「今後もどんどん出てきそうだね。さて、柴山さんがゴネる前にどんどん行こうか、次は種崎敦美さんだよ」

「種崎さんね。ところで上崎さん、『LOVESICK PUPPIES-僕らは恋するために生まれてきた-』ってゲーム知ってます?」

「いや? 知らないけど」

「そうですか。まあ、それは置いといてですね」

「は?」

「種崎さんといえば、『青春ブタ野郎はバニーガールの夢を見ない』のアニメで、双葉役のイメージが強いですね。あれは僕アニメから入ったので、イメージ的にもぴったり」

「ジャストスナイプ!」

「上崎さんじゃないですがまさにそんな感じです。どう聞いても特徴的な声のはずなのに、どういうわけか各キャラの声を聞くと全部違う声なんですよ。やばい」

「というかマジで関係ないのねそのラブなんとかってゲーム」

「……ええ、まあ、そうですね。さて次行きましょうか」

「あれ、なんか短くない? いいの?」

「『天色*アイルノーツ』ってゲーム知ってます?」

「うーんそれも知らない」

「まあこれも今は関係ないんですけど」

「なんなのよ、おい!」

「さてさて、お次は茅野愛衣さんですね」

「あ、その人もシンフォギアの人だ」

「そうですね、切ちゃんの声ですね。最初に知ったのは『夢喰いメリー』橘勇魚役、あと『灼眼のシャナ』のキアラなんかも印象に残っていますけど、有名なのは『ギルティクラウン』のいのり役じゃないでしょうか」

「あ! あの子の声の人かー、……えっ切ちゃんと同じ声なの?」

「声優さんってすごいですよね。天真爛漫な少女の声や、反対に儚げなキャラが多い印象でしたが、最近は結構大人の女性の声当てられたりもしてます。これもよいんですよね」

「この人も踊るの?」

「えっ、どうでしょうか。あまり印象は無いですが……歌はとても上手いですよ」

「知らないのかよー」

「声優さんは大好きですが、本業はゲームをする側なのでそこまで詳しくは無いんですよ」

「いや本業は今やってるこのトークでしょうが」

「さて、では次々行きましょうか」

「ほんと今日はサクサク進むわね?」

「いや、茅野さんに関しては、それほど語れることが多くない……というとなんか」

「大して好きじゃなさそう」

「って言われそうだから嫌だったんですけどね! この人本当にたくさんの作品に出られてる方なので、一つ一つについて語っていくと逆に長くなっちゃうんですよ! 語りましょうか? 初メインの五和役がどれだけ素晴らしかったのかとか、イメージを大きく変える詩羽役の魅力とか、ノゲラの白役の犯罪級の可愛さとか!」

「今ので大体わかったので次行っていいよ」

「自分から煽っておいて!」

「というか、ラインナップ聞いてたらあたしもよくわかったもん。あ、あの声か! ってなったというか」

「まあ、あれ? またこの作品にもいる! ってくらい出てらっしゃるのでそうなるのも無理は無いですが。仕方ないですねー」

「ほらほら、次に行きますよー。えっと、近藤玲奈さん? この人は知らないかも」

「若い方ですし、出てきたのも最近といえば最近かもですね。『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の粟根こころ役がすっごく素敵で注目してたんですが、『スロウスタート』の主人公で表に出てきまして」

「表ってなんだ」

「なんでしょうね? 適当にしゃべってました」

「おい」

「ゆゆゆの杏とか、SAOのロニエとか、僕の好きなキャラにどんどん声当てていくので僕の中ではめちゃめちゃ推してる方なんですけど、まだあまり出演数は多くないんですよね。素材の良さ、透き通った声の良さはもはや不動の地位を気付いているので、これから更に役の幅が広がって出てくる方だと思いますよ」

「へー。プレゼントしては悪くないわね。興味出てきた」

「まあアイマス声優にもなったので約束された売れっ子でもあるんですけどね既に」

「言い方よ」

「強いですよね、ネームバリュー」

「オタクの中だと、現存する伝説みたいなところあるわよねアイドルマスター

アイマス声優繋がりでCUE! の救済もしてくれませんかねえ」

「なんの話?」

「戯言です。さて次は……あっ、ちょっと早いけどCMいっときましょうか」

 

(CM)

 

 

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