ポっと出に敗れる

「ふわふわラジオ」を連載しています。

第九回ふわふわラジオ(2)

 

「なんか終わりみたいな空気になったけど別にそんなことはないんだぜ」

「だぜだぜ。今週もおたより紹介していきますよー」

「来てるんじゃん?」

「厳選作業を経ることなく来た! 紹介! って直通な現状来てるとは言わないんですよ」

「あー」

「まあ100パー読まれるおたより、っていうとこに魅力を感じて送ってほしい所存ですね」

「放送禁止話題だったら読まれないから90%くらいじゃないかな」

「この番組ちゃんと放送禁止案件弾くと思います?」

「99%くらいじゃないかな!」

「そんなわけで、PN『スター☆スラッシュ大根マン』さんからのおたよりです、ありがとうございますー」

「スター……何?」

「スター☆スラッシュ大根マンさん」

「スター、星、フラッシュ、あスラッシュか、斬る? 星斬る大根? 切り干し大根か!」

「まあスターとスラッシュの間に☆マーク入ってるんで切り干し・干し大根になってるんですけどね」

「スッキリしたからその辺もういいよ、読み進んでどうぞ」

「頑張って考えてくれたんだと思いますよ? えー、『上崎さん、柴山さん。スター☆スラーッシュ!』」

「はいこんばんは」

「流石に不憫過ぎません?」

「正解のツッコミが分かんないんだもんよー」

「まあそれは確かに。さて、『お二人に悩み相談があるんだぜ!』」

「あ、そのテンションのまま行くんだ? いいよ」

「『実は俺、ジムに通うのが趣味なんだぜ』」

「話し方と趣味でもう見た目がムキムキマッチョに固定されたよ。……切り干し大根とかけ離れてるな!」

「『トレーニングの最中はスマホをロッカーに入れてるから、見ることができないんだぜ。けどこの前、クラスの友達からLINEが入ってたんだぜ。そしたらすぐ返信しろって怒られたんだぜ……』」

「あー……ってその前に、クラスの友達っつった? 学生さんなの? ジム通いが趣味の?」

「いやまあ、そういう人もいるんじゃないですかね。『俺はどうしたらいいと思うんだぜ?』とのことでした、ありがとうございます」

「このラジオなんか締めが雑なおたより多いよね」

「まあそう言わないで、きっと僕らのトークの自由度を広くしてくれてるんですよ」

「うーん好意的な解釈。まあでも言われてみればそうかも?」

「しかし、うーん……確かにテレビなんかを見てると、子供たちの人兼関係でも問題になってるみたいですよね、SNS

「あれ、なんか昔、LINEはSNSじゃないとか言われてなかったっけ?」

「タイムラインとダイレクトメッセージ……代わりのトーク機能があって、友達検索機能だのなんだのあったら実質的にはSNSでしょう」

「まあ起こってる問題もほぼSNSだしね、LINEもTwitterFacebookSNSってことで」

Instagramは?」

「やってないから知らなーい」

「あとTiktokとか」

「やってないから知らなーい!」

「このやってないから知らない、が通りにくいのが学校と言う場の恐ろしさですかね」

「学校のSNSって話題だと、まず間違いなくいじめに関する議論にも繋がってくわけだけどさ。いじめって、なんだろうね……」

「最近は、社会人界隈でハラスメントって言葉もありますし、正直ちょっと違いというか、定義は曖昧かもしれません」

「ハラスメントが嫌がらせだとして、それが長期間続けばいじめ?」

「ですね、多分。尤も、短期間であればいいってわけじゃねーんだよ! っていう風潮が、昨今のハラスメント全盛期なんでしょうが」

「それだけ、対人関係で嫌な思いをしていた人が多いってことだろーね」

「そうですねえ。今の風潮ならきっと私の話も聞いてもらえる、って爆発しただけで、そこで話すべきことはこれまでずっと溜め込んでいたんでしょうから」

「ただここで難しいのが、悪意が全く無いハラスメントは果たして加害者イコール悪なのか? って話も、あたしは考えちゃうとこだね」

「勿論、悪意が無ければ何してもいいわけではないです。それは前提。でも例えば……なんか例えないですか?」

「あたしかよ。そうだなー、学校のいじめの話からはちょっとズレちゃうけど。50代のおじさんが、20代の女の子にこう言ったとしよーか。『可愛いんだから早く結婚しなよー。年取ったら難しくなるよ?』と、これは多分、社会的にセクハラとかモラハラにあたるんじゃないかな」

「容姿や女性の年齢に対してセクハラ、プライドベートに過度に踏み込んでるからモラハラ。ですかね。まず、容姿を褒めるのは」

「ダメって言われてるよねー最近は。あたしは喜ぶけどなー」

「美人はそれこそ言われ慣れてるから飽き飽きしてるとか。昔ネットで見ました」

「そんなん人それぞれでしょ」

「あと容姿を褒められると、それ以外の部分をちゃんと評価して! と思うとか。ネットで見ました」

「柴山さん普段何を調べてんのよ。それも分からんのよね、容姿も中身も褒めろ! でいいじゃん? それに、容姿も武器でしょ。それで評価が上がるんだったら効果的に使っていけっつーの」

「使って、てのは性的なサービス精神を持つとかではなく、言わせとけばいいってだけの話ですけどね。あとは、それがさっきの『年取ったら難しくなる』とかに繋がってると思ってるんじゃないですか。私の価値は年取ったら減るのか! みたいな」

「みんなさ、他人の発言めっちゃ深読みするよね。言葉のとおりに受け止めろやって思うわ。例え発言者が遠回しに馬鹿にしてても、受け止める側が気づかなきゃそれでハッピーなのにさー。なんで自分から傷口に誘導してくんだろうか」

「可愛いって言う側からすれば、だから他のとこは駄目とか、だからエロいことしたいとかそうじゃないんですよ。可愛い! 好き! で終わりなんです。感想を言ってるだけなんだと思いますよ? 殆どは」

「どーせイケメンに、は偏見かもしれんけど、好きな人に褒められたら喜ぶんでしょ? めんっどくせーって。その癖SNSで知らない人にいいね貰ったら喜ぶんでしょ? 受け手の匙加減じゃねーか!」

「プライベートへの過度な干渉、って言いますけど、それもどのくらいが過度なんだ? って物差しが微妙に無いですよね」

「あたし就職直後に、地元の県の道くらい知っとけ! 休日運転して覚えろ! って上司に言われたんだけどアレ過干渉ですよね?」

「仕事のアドバイスのつもりが過干渉だったり、日常の些細な話題で過干渉だって言われたり、皆さんどうやって人間関係作ってるのか逆に聞いて回りたいですねえ」

 

(CM)

 

 

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